大瀬崎(おおせざき)断崖
福江島の西端、東シナ海の荒波による海蝕を受けた高さ100mから160mの絶壁。水成岩地層が黒と白の島模様をなし、20kmも続く。岬の突端には明治以来灯火をともし続ける白い灯台。青い海と砕け散る白波、絵になり、写真になり、歌にもなる風景。しかし、日本で最後に沈む夕陽が黄金色の姿を現すと、人間の作り出す作品などとうてい手の届かない光景に……。驚嘆の思いで見つめるばかり……。
渕ノ元(ふちのもと)
福江島の北西にある東シナ海に面した草原。その一角には比較的大規模の墓地がある。静かに佇む十字の墓標やマリア像に異国情緒が漂う。それが夕陽に照され影絵のようになる時、独特の雰囲気はより強く迫ってくる。
この島の歴史を感じ、夕陽と重なり勇敢で優しい人々の心に包まれたような気がした。
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